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勝海舟書簡 候上様宛

文久二年十二月二十五日




【参考】
月止御多事に存じ候。
さて小生事も俄かに御用
にて蒸気船をもって
当港へ着船、これは
摂海警衛の事につき、
閣老同船にて去る
十七日江戸出帆、
二十一日に当地に到り申し候。
久々拝話も致さず、幸い
の折柄、もし御出でも成
され候はば、両三日中御来訪
下さるべく候。 この度の行、
来る五六日にはひとまず
帰船、又々再登の積りに
御座候。
老侯ますます御勇英
遊ばされ候哉。御ついでの砌、
然るべく仰せ上げられ下されたく候。
鳥渡御安否御尋ね申したく、
旅中文略、御海容下され候。 十二月二十五日
麟太郎
候上様

【現代語訳】
ご多忙のことと拝察いたします。
さて、小生の儀、急遽公務の命を受け、蒸気船にて当港へ到着いたしました。これは摂海警衛の任務によるものであり、閣老と同船のうえ、去る17日に江戸を出帆し、21日に当地へ到着いたしました。

久しく拝顔の機会もなく過ごしておりますが、折よくこの地に滞在いたしておりますので、もしご都合が許されるようであれば、ここ両三日のうちにご来訪賜りたく存じます。なお、此度の滞在は、来る5、6日頃には一旦帰船し、その後あらためて再度来航する予定にございます。

老侯におかれましては、いよいよご壮健にてご活躍のことと存じ上げます。お目にかかる折がございましたら、しかるべくお取り次ぎくださいますようお願い申し上げます。

まずはご安否をお伺い申し上げたく、旅中にて略儀ながら書面を差し上げました。なにとぞご海容賜りますようお願い申し上げます。

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